道北地区支部では、旭川弁護士会、旭川司法書士会((社)成年後見センター・リーガルサポート旭川支部)、そして今回からは日本司法支援センター旭川地方事務所(法テラス旭川)が加わった計4団体による共催により、去る2月21日に旭川市のトーヨーホテルを会場に、今年で第7回を数えることとなる高齢者障害者の権利擁護セミナーを開催いたしました。当日は、160名を超える方々にお越しいただき、盛況のうちに終了いたしました。お越しいただきました皆様、大変ありがとうございました。以下、当日の様子をご報告いたします。
住み慣れた地域で生きるをテーマとした今回のセミナー、旭川弁護士会の小林史人副会長から開会の挨拶を行った後、まず基調講演として、社会福祉士でもある旭川大学保健福祉学部コミュニティ福祉学科の白戸一秀教授から「地域福祉の視点にたった積極的権利擁護の推進」という演題で、地域福祉を推進していく上でのさまざまな問題点とそれを解決していくための方策について、地域福祉権利擁護事業(日常生活自立支援事業)や成年後見制度と絡めながらお話をしていただきました。
講演されている白戸一秀教授
続いて、「わかりやすい成年後見制度」として制度説明を旭川家庭裁判所の主任家庭裁判所調査官である佐藤俊昭氏よりお話しいただきました。成年後見制度の実際の利用の流れに沿って制度説明をしていただき、また最高裁判所で制作した成年後見制度に関するDVDの上映もしていただいて、とてもわかりやすい制度説明でした。
佐藤俊昭主任家庭裁判所調査官
その後若干の休憩を挟み、シンポジウム「成年後見等の身近な事例」が行われました。旭川弁護士会から飯塚正浩氏が、旭川司法書士会からは藤田嗣人氏が、北海道社会福祉士会道北地区支部からは菊地実氏がシンポジストとしてご登壇いただきました。成年後見人として後見の実務を担われている弁護士、司法書士、社会福祉士、それぞれの立場から事例の実情、後見業務を行っていくうえでの問題点等を提言していただきました。お話しいただいた内容は、実務をされている方々ならではのものであり、大変重みがありました。コーディネーターは基調講演でお話しいただいた旭川大学の白戸一秀教授に務めていただき、大変実りある有意義なシンポジウムとすることが出来ました。
シンポジストの皆さん
最後に(社)成年後見センター・リーガルサポート旭川支部の岡田新経支部長より閉会の挨拶を行いセミナーは終了となりましたが、セミナーにお越しいただいた大半の方が、最後まで席を立たれず話を聞かれていたのが印象的でした。
セミナー終了後は関係者約30名で懇親会が行われ、より交流が深められました。